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2011年04月05日

観測施設

地球環境モニタリングステーション ―落石岬―     無人大気観測施設


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1995(平成7)年10月から地球温暖化防止への取り組みとして、温室効果ガスなどの大気微量成分の観測。高さ51mにある採取口から大気を取り込み、各種測定機器を用いて大気分析。温度・湿度・風速・降水量や紫外線・日射量なども観測。毎日1回自動的にデータがつくば市にある国立環境研究所の地球環境研究センターに送信されている。同様の施設は他に沖縄県の波照間島にあり、どちらも人為的な影響が少ない、空気のきれいなところが選ばれている。また落石岬の観測施設は自然環境へ配慮し、簡易構造となっている。


地震電磁気現象観測設備

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十勝沖・根室半島沖は太平洋プレートが沈み込む千島海溝最南端部に位置し、過去に何度も大地震が発生している。2003(平成15)年の十勝沖地震の発生後、根室半島沖の地震活動が非常に低下している経緯(地震エネルギーの蓄積)があり、今後起こると想定される地震を重点監視するため、北海道大学地震火山研究観測センターが、北海道東部に多点による観測網を構築した。地震の前には、本来聞こえないはずの遠く(地震発生地点)のFM放送が受信でき、それは地震に先立つ岩盤破壊で生じた電磁波が上空に放射され、電波を散乱させるのが原因と考えられている。この現象を利用して2005(平成17)年10月から、電磁波・VHF帯電波伝搬異常の観測が根室市落石岬でも行われている。複数の地点で電波を送受信し、その変化の推移を調べることは、地震発生のメカニズムを解明する一要素であり、将来的に地震を予知(予報)するシステムの成立に重要な役割を果たすと考えられている。現在も長期にわたる観測・研究が行なわれている。