サカイツツジ Rhododendron parvifolium[落石の自然]
(2011年04月05日 17:43) by footpath


寒冷地おもに東アジア北部やカムチャツカ半島などの限られた湿地に生息するツツジ科の半常緑樹。昔、サハリン南部(南樺太)が日本の領土だったとき、国境(≒さかい)の辺りに多く見られたことから「サカイツツジ」と名付けられた。サハリンの北緯50度が南限とされていたが、1930(昭和5)年、遠く離れている落石岬湿原内のミズゴケのブルト(塊)上に自生していることが発見された。1940(昭和15)年2月にはその分布の特性と、日本国内でここだけに生育するという希少性から、生息地域を含めて国の天然記念物に指定され、厳重に保護されている。

<画像:shizen003.jpg>
花期:5月下旬?6月中旬

発見者:北海道大学 宮部金吾・館脇操 両博士
本来の分布から離れていることを、不連続分布または隔離分布と呼ぶ。これらの事例はまだ不明な点も多く、学術的に貴重な存在である。


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